妻が感動した本シリーズ、第2弾!
田房永子さん著「呪詛抜きダイエット」。
最初にお伝えすると、普通のダイエット本とはぜんっぜん違います!
食事管理方法や、痩せるための運動方法について…は、ほとんど出てきません。
良い意味で裏切られます。
前回の「キレる私をやめたい!」を読んでキレることがかなーーーり少なくなった妻(時にはゴリラのように怒るときもありますが)。
同じ作者の本を読んで、またしても心にガツーンと響いたようです。
そんな自分を責めていて、
でもやっぱりできなくて…。
あなたも、こんな悩みを抱えていないでしょうか?
それは、もしかしたら自分が自分にかけた呪いのせいかもしれません。
「呪詛抜き」という言葉からしてダイエットと何の関係があるのか?と疑問を持ちますよね。
これが、人によっては大いに関係があるのです。
その事について、今日は「呪詛抜きダイエット」の概要を紹介しながら、感想・書評を加えていきたいと思います。
「産後はたくさん食べても子育てが大変だからすぐ痩せる」という魔法のような言葉を信じ続け、産後3年たっても一向に痩せる気配がない。
妊娠前+5kgの体重を変わらずキープしているのだが…。
お好きなところからどうぞ
太る食生活が田房永子さんとそっくりな件
漫画調なので1日で読めてしまうのが良いところですね。
しかし妻は最初こそ楽しそうに読んでいたのですが、しばらくすると深刻な表情に…。
「ねえねえ、これ私のこと書いてる?ってぐらい当てはまるんだけどー!!」
どんなところが当てはまるのか?具体的に聞いてみました。
・Xデー(結婚式や特別なイベントがある日)にむけてダイエットすると痩せるが、すぐに元に戻る。
・他のことは我慢できるのに、食べ物だけは我慢できずに食べてしまう。
田房さんは何かがとりついているようかのようと書いていましたが、妻もそのような感覚らしいです。
「焼肉食べ放題行きたい!」が口癖の時がありました。
・と言っても、過食症のような病的な感じではない。
これを聞いていると、太る原因は「食べすぎ」ということが明確です。
しかし、美味しいものや好きなものだからつい食べ過ぎてしまうというわけではないようなのです。
太りやすい高カロリーな食べ物(妻の場合はパンやお菓子)をわざわざ買ってきては、「食べたら太るからやめとこう」が我慢できずに、一瞬で大量に食べてしまう。
そう、まるで太るために食べている…。
「太ること」を自分が求めている!?
なぜこんな「わざわざ自分から太りにいく」ような事を、やってしまうのか?
不思議ですよね?太っちゃうって明らかに分かっているのに食べてしまう心理。
では、
その根底にある原因にどうやって気づけばいいのでしょうか?
この本では、
様々なセラピーや、自分の心を見つめることによって、その原因が明らかにされていく様子が描かれています。
自分が「食べなければならない」と思い込むようになった出来事について自己セラピーを行った田房さん。
心の奥底に発見したのは、「わたしは、みじめでいなきゃいけない」という呪いだったのです。
田房さんが、幼い頃の修学旅行で味わった、とてもつらい思い出が描かれています。
田房さんは、親の理解の無さから、修学旅行中にとっても恥ずかしく惨めな想いをしたそうです。
そこで、幼い田房さんは、以下のような変な思い込みを持つにいたってしまいました。
大人になっても着たい服を「着れない」ようにするには「似合わない体になる」のが手っ取り早いから私は太ってるんだ
出典:呪詛抜きダイエット 田房永子著
これは見るからに理不尽な思い込みなんですが、
こんな理不尽な思い込みを持つにいたった理由は、
「この理不尽な思い込み以上につらい現実」を、若き田房さんは認めたくなかったからなんです。
(※詳しくは本書にて)
つまり、自分をごまかすために、変な思い込みを持っていたのです。
この箇所なんですが、すっごく深い話なんです。
普通、自分が何かをする理由って、だいたい分かってますよね?
例えばこんな感じで。
たまには贅沢したいから→美味しいものを食べる
疲れたから→寝る
でも、
この?????の部分が本人にも分からないことが多いんです。
分からないから繰り返してしまう。
それもそのはず、
むかーしむかし、自分でも覚えていないような頃に植えられた呪詛、呪いのようなものが原因で今の行動が決められている…。
まさか「過去の出来事」と「理不尽な思い込み」に原因があったなんて知る由もありません。
そして、
その「理不尽な思い込み」は、つらい自分の気持ちを閉じ込めるために出来上がってしまった。
つらい事を受け入れたくないから、自分の心は「理不尽な思い込み」を守ろうとします。
本書には「つい太ってしまう食べ方をする呪詛」だけでなく、様々な呪詛が紹介されています。
「美容はもともと美しいひとのためのもの」という呪詛
「ダイエットにお金かけるのは愚か」という呪詛
もしかして、あなたもこんな「理不尽な思い込み」を抱えていないでしょうか?
呪いに気づく事が、ダイエットの第一歩
悪い呪詛が抜けてきたおかげで、セラピーやヨガなど自分はお金をかけて綺麗になっても良いことに気づいた田房さん。
しかし、自分に罪悪感を感じながら一進一退を繰り返す様子も描かれています。
悪い呪詛は一日では抜けきらないということがよく分かります。
しかし、そのうち呪詛が抜けてきたのか、自分を肯定的に見つめられるようになったそうです。
見た目はお気に入りじゃないけど私は最近の私の内面をなかなか気に入ってる
出典:呪詛抜きダイエット 田房永子著
食生活を改善したり、運動を始めたり、
少しずつ身も心も軽くなる自分の事がつづられています。
今は自分の食べ方や心や体に注目できるようになった
出典:呪詛抜きダイエット 田房永子著
以前よりも鏡で自身の顔を見ることが出来るようになり、
他人の良い面、自分の良い面にも気づくことができるようになっているのでした。
妻も、呪詛に気づいた
妻が呪詛に気づいたちょっとした例を紹介しましょう。
「私も、呪いにかかっていたんだと思うの」
子どもの頃、裕福でない家庭だったため、欲しいものを我慢することが多かったそうです。
先日、僕に欲しいものを買ってあげると言われたときには、ひどく違和感を覚えたのだとか。
「いつも家のこと任せっきりだし、1万でも2万でも、好きなもの買えばいーよ♪」
「そんな高いものなんて、買ってもらわなくていい!」
「私には価値がない」
「贅沢なんてしてはいけない」
と心の奥底で思い込んでいるようなんですね。
こういう時の妻は、
なぜか少し怒っているように見えます。
他人である僕から見たら、毎回不可解だったのです。
なんでだろう…、
と彼女が思い出を辿っていくと、
母親に「あんたは、そんな高い服なんて着る必要ないんだからっ!」と強く言われた思い出に行き着きました。
その時の母親の顔が心底怖くて、母親の不機嫌さに居場所が無く不安な想いをしてしまった、と。
彼女は、
「私は、お金を払って何かを買ってもらう(してもらう)価値がない」
「私が安い服を着ていれば、お母さんは穏やかでいてくれる」
という呪詛があることに気づいたようなのです。
だから、いい子でいるために
「わたしは安い服とか、お下がりの服でも満足できる子!」をずっと演じてきたそうなんですね。
んで、僕もこの本を読んでいたので…
「もしかして“自分には高い服着る価値ない”とか思ってない?
リハビリだと思って、わがままに自分の服おねだりしてごらんよ」
と提案。
「む、むむぅ…」
と、しぶしぶながらも、僕に子どもを預け、自分の服を2着買うことに成功したのでした。
「呪詛抜きダイエット」でダイエットできるのは、贅肉だけじゃありませんでした。
こうやって徐々に過去の辛い想いの蓄積も、ダイエットできるといいなあと思います。
妻はダイエットに成功できるのか?
で、肝心のダイエットはどうかというと、
これは田房さんの本に描かれていたように、ちょっと減ったようですが一進一退です。
まだまだ妻は妻で、気づかなければいけない呪詛があるようです。
「ゲシュタルト療法受けてみたい〜」
と妻はよく言っています。
今まで自分が排除してきた自分の一部と仲直りする療法。
※すごく端的に表現してます。詳しくは調べてね!
しかし、
以前に比べるとすごく前進がありました。
昔
・化粧しない
・肉大好き
・サプリとか買ったことない
・シャンプーは安いのでいい
・高い服は買わない
・夫が高い服を買うのも許せない
・走るとかありえない
今
・高そうな化粧品とかクレンジングが増えた
・毎朝グリーンスムージー作る
・サプリを定期便でオーダー
・シャンプーも定期便でオーダー
・勇気出してちょっと高い服買う
・夫が高い服買っても怒らない
・毎週家族でランニング
前回読んだ「キレる私をやめたい!」もそうでしたが、
田房さんの本はお気楽に見えて、心の中にグサっと切り込む内容です。
きっと何かしらの内面の変化があったんでしょうね。
もうちょっと時間が経ったら、今よりもっと素敵な嫁になっていることでしょう。
まとめ:呪詛抜きダイエットが教えてくれたこと
食事の改善や運動をする前にしなければいけないことは、
「悪い呪詛が植え付けられていないか?」
そんな変な思い込みや自分に課した設定が無いかを確認すること。
もしかしたら、こっちの方が先かもしれません。
自分の中の「思い込み」に気づかないまま無理なダイエットを始めると、失敗し、また自分を責めることでしょう。
新たな呪詛を自分に刷り込むことになるかもしれません。
「呪詛抜きダイエット」は、
外側だけでない、自分の内側にフォーカスすることの意味を教えてくれ、
心の中の余計なものまでダイエットさせてくれたのでした。
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