もしあなたがキレる妻であるのなら、田房永子さん作の「キレる私をやめたい〜夫をグーで殴る妻をやめるまで〜」はきっと役に立つと思う。
あるいは、もしあなたが妻にキレられる夫であったとしても、きっと役に立つと思う。
なぜなら、このコミックを読んで、超キレやすかった僕の妻が、まるで新婚当時のような愛情のある優しい妻に変わったから。
(誤解の無いように言っておくと僕は妻のことを、キレてた時も優しくなった今も同じく愛してます)
※↓よくキレてた妻
「ゴルァアアアアア」と舌を巻いてました。
ちょっとキレてイライラしてるぐらいならコミュニケーションに注意するとなんとかなりました。
でも、特に育児が始まってからの妻はそれはそれはイライラしていて手がつけられなかった時もあったのです。そんな時は「夫である僕の在り方がよくないのか」と思い直して、色々改善したら妻のイライラも収まったりもしました。
でも、
「妻自身の内面の問題として、イライラしている」ということも無視できなかったのです。
それは、本当に普通じゃないぐらいキレる時があったから。
このコミックには、
・怒っても損だからやめよう
・アンガーマネージメントをしよう
などの教えが、
一切書かれてない!
あ、一言ぐらい書かれてるかもしれないけど、それがメインの話のコミックではないんです。
ここに書かれているのは、
キレてしまう本当の本当の原因とは何か。
その人の心の中で何かが起こっているから、ちょっとしたことで怒ってしまう。
だから自己嫌悪を招きながらも、家族を殴ったりヒステリーを起こしてしまう。
その本当の原因とは?
筆者である田房さんの体験談とともに、それが徐々に明らかになっていきます。
僕は普段何かのオススメ記事はあんまり書かないけど、あんまりにも良い本だったので書かせていただきました。と言うか感動すらしました。これだけの編集力と構成力を持って本を作った作者様に感謝したいですね。
お好きなところからどうぞ
こんな人はぜひ読んで「キレる私をやめたい」。
僕がこのコミックを読んで欲しい人はどんな人か。
本の帯やAmazonにも書いてあるが、ここは、とてーーーーーも怖かった妻と実際に対峙していた夫である僕目線で書かせていただきたい。
こんな人は読んで!!
キレてしまう人へ
・キレているのは自覚しているが、自分を止められない
・キレた後に、実は自己嫌悪に陥っている
・「家族を殴るとか最低」とか思いつつもまた殴る
・キレた事を注意されるとまたキレる
・自分でも、よくこんなヒドいことするよねと思う
・でも外ヅラは良い。外ではキレない
・なんだかんだで私は頑張っていると思う
・それでもやっぱりキレる自分はやめたい
こんな人は読ませてあげて!!
殴られてる側の人へ
・相手のキレるポイントがよくわからない
・尋常じゃないぐらいキレているように見える
・キレすぎてて、もはや少し慣れた(泣)
・殴られるのにも、少し慣れた(泣)
・1喋ったら、10ぐらい返ってくる
・1つ注意したら、50…いや100ぐらい返ってくる
・正直喋りたくない時もある
・いや、もう正直うんざりしている
・怖いから家帰りたくない
そう、キレている人は悪意だけでキレているのではなくて、実は心の中に葛藤を持ちながらキレています。キレてる人は、別に心からキレたいわけではないんですね。
でも多くの場合キレられている人、つまり殴られている人は、キレている人の心の葛藤までは見えない。たとえ見えていても、殴られたらやっぱりイヤだし相手の葛藤にまで気を配る余裕なんて無くなってしまう。
その心の葛藤とは一体何か、キレてしまう本当の本当の原因が徐々に明らかになっていきます。
もちろんそれはPMS(月経前症候群)でもPMDDでもありません。
そういった生理的な類のことを書いたコミックではありません。
何について書かれたコミックかというと、
自分が生きてきた人生で、
どんな思い込みを持ってしまったか、
についてかなり追求されたものです。
そう、前述した「本当の本当の原因」です。
心の奥まで入るような内容なので、読む人によってはツラいかもしれません。
「キレる私をやめたい」ちょっとだけあらすじ
※以下よりネタバレを多少含みます。
ではちょっとだけこのコミックの内容をご紹介を。
作者である、とある奥さんの実体験として描かれる「キレる私をやめたい」。
奥さんは外ではいい顔をできるのに、夫にはキレてしまう。
自分でも引いてしまうぐらいキレてしまう。
なんでこんなにキレてしまうのか分からない。
できることならキレることをやめたい。
様々な方法を試すが、あんまり効果がない。
そんな心の葛藤が冒頭描かれています。
パンッ と破裂するようなキレ方になった ※「キレる私をやめたい」田房 永子著
これ以上夫にドン引きされるのはイヤだ ※「キレる私をやめたい」田房 永子著
私…こどもに手をあげたことはないけど…わかります!
こんな方法でどうにかなるもんじゃない!ってことだけは!! ※「キレる私をやめたい」田房 永子著
もーなんて言うかね、この辺りの描写って…
「あー分かるわーー」って感じ。
むしろ俺の嫁をモデルにしたのでは?と思ったぐらい。
しかしこの奥さんはある心理療法(ゲシュタルト療法と呼ぶ)をきっかけに、徐々にキレない自分になっていきます。
自分の心の中に隠れていた自分の本当の声に気づいていくんです。
キレないようになるには、自分の「心」の部分にピントを合わせる必要がある ※「キレる私をやめたい」田房 永子著
この心理療法を受けるときの描写も、またすごく良くて、他人ごとなのになんだか涙がホロっとする内容なのです。
では一体、自分の心の中に隠れていた自分の本当の声ってなんぞや??
と気になるところです。
キレる自分に翻弄される自分→キレる原因を突き止めて穏やかになるまでが、めちゃくちゃわかりやすく描かれており、その詳細は本書に委ねるとしましょう。
妻が嘘みたいに優しくなった
このコミックを読んで、自分の中の怒りと向き合ったのかどうかは本人にしかわかりませんが、妻はこのコミックを読んでからと言うものの、めちゃくちゃ優しくなったように思えます。
このブログでも過去にチラホラ書いてますけど、先輩に相談したり夫である僕の方も努力したり、いろんな事があって怒りっぽさを徐々にコントロールできるようになってきてはいたんです。(上から目線)
別に僕たち夫婦はこのコミックを読まなくても、今までの努力のおかげか確かに成長してきました。
しかし、こんなにも分かりやすく、誰の目にも明らかに、1日で変わってしまうなんて思いもよりませんでした。
本来は長い時間をかけて変わるようなことが、一瞬で変わった感じ。キツネにつままれたようです。
今までは、妻の機嫌が悪いときに1僕が何かを言うと、「自分が非難されている!!」と敏感になりすぎたのか、50ぐらいの怒りが返ってきました。
それが今では1僕が何かを言っても、1妻から返ってくるだけです。
よかった!もうビクビクしなくていい!!
「君の中で何が変わったの?」と聞きました。
「わかんない。けど、怒りがわかなくなった」
と妻は答えました。
このコミックの内容のように、
自分の内なる声に気づき、もしかしたらそんな内なる自分自身と仲直りできたのかもしれません。
でもね、
僕はこう思います。
今このタイミングでコミックに出会うべくして出会ったんだな、って。
読んでみたら分かる人は分かるかと思いますが、ある意味心をえぐるような内容のコミックなので、本当に思い込みが強くて怒りにとらわれている人は、これを読んでも響かないでしょう。
むしろこの内容にひどく腹をたてるかもしれない。自分の傷をえぐられるように感じて。
でも妻には響いたようです。
今まで色々あって、夫婦喧嘩もたくさんして、自分自身でもすごく悩んで、徐々に徐々に成長してきたこのタイミングでこのコミックに出会ったからこそ、自分ともっと向き合うことができて、自分の中の自分を責める自分と仲直りできたんじゃないかと思います。(最後まで上から目線 笑)
うちの妻の場合は、このコミックが何か決定打になったというか、最後に背中をぐいっと押してくれたのかもしれません。
人生って本当によくできてますね。
感謝。
まとめ
怒りのコントロールができず、
本当に困っている人にぜひ読んでほしいです。
漫画とあなどるなかれ。
僕には涙が出るぐらいの良い内容でした。
・ただの対処療法的な本ではないから
・自分の心の声に気が付ける本だと思うから(ただし取り扱い注意)
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